金沢21世紀美術館 館長 秋元 雄史 Q.日本の家の魅力はなんだと思いますか?日本の家づくりは木でしょう。木はその土地の気候風土に適応して生きてきたので、その土地で使うのが1番いいんです。日本の大工は木材の1本1本の性格を推し量って家を建てます。そういう職人の知恵や腕による部分は設計図に前もって書くことができないんですよ。効率的なやり方とはいえませんが、でも実際に建った家は、やはりすばらしい。たとえばコンクリート建築の耐久年数は一般的に30年くらいだと思います。金沢の町家は150年以上もっていますよね。なにより町家には言語化できない趣や情緒があるでしょう。歳月を経た木の表情。色あせた畳の味わい。こういう身体的に感じる機能って、効率性を重んじる図面本位の家づくりでは出せないんじゃないかな。